【法令共通】設置届の提出後に消防検査を受ける防火対象物【過去問】

消防検査って何のこと?
アンタら消防設備士が長い棒で天井の火災報知器に何かしてるアレのこと?
消防設備士がやってんのは消防用設備点検でして、消防検査と違うモンですわ。
消防検査は、消防用設備等を設置した後、消防署の消防士に現地を確認してもらう完了検査のことです。
ちなみに定期的に(およそ4年に1度)消防士が建物の防火管理状況を見に行く「立入検査」ってのもありますが、あれも消防検査とは別なので ❝曖昧さ回避❞ しておいて下さい。
あと消防検査については「設置届」って書類がセットになってくるので、この辺り当記事で脳ミソに刷り込ませて下さい。

ブログ著者の紹介

管理人は消防法に基づく消防設備士および危険物取扱者の免状を共に全類取得している為、消防関係法令(共通)もネスのPKファイヤーくらいマスターしています。

以下の話を覚えておけば、少なくとも消防設備士試験の類題は満点でしょう。

消防検査とは?

消防検査とは、消防用設備等を設置した後に消防署が実際に現地を確認する完了検査のことです。

参考消防検査とは?確認項目と「消防検査済証」受け取りまでの流れを解説!

特定防火対象物その他の政令で定めるものの関係者は、消防用設備等を設置したときは、その旨を消防長または消防署長に届け出て、検査を受けなければなりません。

消防検査を受けなくてもいい設備2つ

以下の設備は、設置しても検査を受けなくてよいです。

  1. 簡易消火用具(水バケツや乾燥砂)
  2. 非常警報器具(拡声器など)

参考消防法施行令 第35条〔消防機関の検査を受けなければならない防火対象物等〕

消防検査を受ける前に、消防署へ「設置届」を提出します。

設置届とは?

設置届とは、消防用設備に関する図書や消防用設備等試験結果報告書によって、どのように消防用設備等が設置されたかを記載した書類のことです。

参考消防法 第17条の3の2〔消防用設備等又は特殊消防用設備等の検査〕

消防検査を受けようとする防火対象物の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等の設置に係る工事が完了した日から4日以内消防長または消防署長へ設置届を提出しなければなりません。

設置届および消防検査が必要な防火対象物4つ

設置届および消防検査が必要な防火対象物は、以下の4つに大別されます。

消防検査が必要な防火対象物4つ

  1. 延べ面積に関わらず自動火災報知設備の設置義務が生じる用途
  2. 特定防火対象物で、かつ延べ面積300㎡以上
  3. 非特定防火対象物で延べ面積300㎡以上かつ消防長または消防署長が指定したもの
  4. 特定一階段等防火対象物

よって設置届の提出や、消防検査を受けなくてもいい防火対象物もあるのです。

延べ面積に関わらず自動火災報知設備の設置義務が生じる用途

以下の「延べ面積に関わらず自動火災報知設備の設置義務が生じる用途」は、設置届の提出および消防検査を受けなければなりません。

  • (2)項ニ カラオケボックス
  • (5)項イ 旅館、ホテル
  • (6)項イ①②③ 病院、診療所
  • (6)項ロ、ハの一部 有床の福祉施設など
  • 上記の用途を含む(16)項イ、(16の2)項、(16の3)項の一部
上記以外の特定防火対象物については、延べ面積300㎡以上で消防検査を受けなければなりません。
特定防火対象物と非特定防火対象物の用途をパッと見で判別できなければ試験問題を解けないので、覚えておきましょうね!

それでは消防検査に関する消防設備士試験の過去問(※頻出)にチャレンジして、内容が頭に入っているかを確認しましょう!

消防設備士試験の過去問(法令共通)

Q質問

消防用設備等を設置したときの届出および検査について、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。(乙6京都)

A回答

設置届および消防検査が必要な防火対象物は、以下の4つに大別されます。

消防検査が必要な防火対象物4つ

  1. 延べ面積に関わらず自動火災報知設備の設置義務が生じる用途
  2. 特定防火対象物で、かつ延べ面積300㎡以上
  3. 非特定防火対象物で延べ面積300㎡以上かつ消防長または消防署長が指定したもの
  4. 特定一階段等防火対象物

非特定防火対象物でも、「延べ面積300㎡以上かつ消防長または消防署長が指定したもの」であれば消防検査を受けなければなりません。

Q質問

延べ面積が300㎡以上の防火対象物に消防用設備等(簡易消火用具および非常警報器具を除く。)を設備等技術基準に従って設置したときの届出および検査について、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。(甲1滋賀、乙2奈良)

A回答

延べ面積300㎡の防火対象物の用途が特定防火対象物である場合は、消防長または消防署長に届け出て検査を受けなければなりません。

Q質問

消防用設備等の検査を受けなければならない防火対象物として、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。ただし、消防長または消防署長が火災予防条例上必要があると認めて指定するものを除く。(甲4奈良)

A回答

消防検査が必要な防火対象物は、以下の4つに大別されます。

消防検査が必要な防火対象物4つ

  1. 延べ面積に関わらず自動火災報知設備の設置義務が生じる用途
  2. 特定防火対象物で、かつ延べ面積300㎡以上
  3. 非特定防火対象物で延べ面積300㎡以上かつ消防長または消防署長が指定したもの
  4. 特定一階段等防火対象物

(2)項イ ナイトクラブは特定防火対象物である為、延べ面積300㎡以上で消防検査を受けなければなりません。

Q質問

消防用設備等の設置届に基づく検査について消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。(乙1大阪)

A回答

消防検査を受けようとする防火対象物の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等の設置に係る工事が完了した日から4日以内消防長または消防署長へ設置届を提出しなければなりません。

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もし、まだ自信がないのであれば繰り返し「過去問テスト」等を使って類題を解くことをオススメします!

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まとめ

  • 消防検査とは、消防用設備等を設置した後に消防署が実際に現地を確認する完了検査のこと。
  • 特定防火対象物その他の政令で定めるものの関係者は、消防用設備等を設置したときは、その旨を消防長または消防署長に届け出て、検査を受けなければならない。
  • 消防検査を受けようとする防火対象物の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等の設置に係る工事が完了した日から4日以内消防長または消防署長へ設置届を提出しなければならない。