【法令共通】検定対象機械器具等の型式承認と型式適合検定【過去問】


火器付機甲鎧昆虫人間くらい長くて噛みそうやわ。



目次
ブログ著者の紹介
管理人は消防法に基づく消防設備士および危険物取扱者の免状を共に全類取得している為、消防関係法令(共通)も世界のナベアツの3の倍数だけアホになるネタくらいマスターしています。
検定とは
検定とは消防の用に供する機械器具等のうち、一定の形状・構造・材質・成分および性能を有しなければ火災の予防上危険である検定対象機械器具等について、あらかじめ検査をするものです。
検定は二重チェックとなっており「型式承認」⇒「型式適合検定」の順に行われます。
「型式承認」と「型式適合検定」の違い
型式承認は、日本消防検定協会(または総務大臣の許可を受けた検定機関)による型式試験の結果が「良」であった検定対象機械器具等についてメーカーが総務大臣(総務省消防庁)宛に型式承認を申請して型式番号を付与してもらうものです。
型式適合検定は総務大臣による型式承認の後、日本消防検定協会(または総務大臣の許可を受けた検定機関)の型式適合検定を受けて合格した検定対象機械器具等にのみ検定合格証が付される流れとなっています。
検定合格証
検定合格証は「型式適合検定」に合格した検定対象機械器具等に付されるマークで、この検定合格証が無ければ販売・陳列および⼯事使⽤できません。
- 販売
- 陳列(販売の目的)
- 工事の使用(設置・変更または修理の請負に係るもの)
「検定制度」と「自主表示制度」の違い
「検定制度」と「自主表示制度」は、どちらも法令で定める表⽰を付したものでなければ販売・陳列および⼯事使⽤等できない消防⽤機械器具等に係る販売規制ですが、以下の違いがあります。
- 検定制度‥⼀定の性能等を有することについて、あらかじめ第三者による検査を受ける必要性の⾼いものが対象となっている。
- 自主表示制度‥⼀定の性能等を有することについて、必ずしもあらかじめ第三者による検査の必要がなく、製造業者等の責任において⼀定の性能等の確保を図ることとして差し⽀えないと認めるものが対象となっている。
区分 | 検定対象機械器具等 | ⾃主表⽰対象機械器具等 |
根拠条⽂ | 消防法第21条の2 | 消防法第21条の16の2 |
対象品⽬ | 12品⽬ | 6品⽬ |
制度の 概要 |
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実施主体 | ⽇本消防検定協会または登録検定機関 | 製造事業者または輸⼊事業者 |
消防用設備等には検定&自主表示制度の他「消防用設備等」または「これらの部分」である機械器具が国の定める設備等技術基準の全部または一部に適合していることの「認定」を行い、適合している個々の製品には「認定証票」を交付する「認定制度」もあります。
認定証票の表示が付された消防用設備等は、消防法施行規則 第31条の3の規定により設備等技術基準に適合したものと見なされ、消防機関が個別に性能確認試験を行う必要がなくなります。
漏電火災警報器の自主表示制度化
以前、某政令指定都市消防局元所轄消防署の予防係員の方(※現在、栄転されて局で活躍されています。)から以下のLINEを頂きました。
以下の通り、これまで検定合格証が付されていたものが自主表示マークに変更されています。
漏電火災警報器の受信機
漏電火災警報器の変流器


型式失効とは、技術上の規格が変更されて既に型式承認を受けた検定対象機械器具等の型式に係る形状等が技術上の規格に適合しないと認められる際、総務大臣によって型式承認の効力を失わせられること。
型式失効状況、消防法 第21条の5〔技術上の規格の変更に係る型式承認の失効〕
型式失効した検定対象機械器具等は設置されていないことと同じ扱いとなる為、早急に改修工事をしなければなりません。
消防設備士試験の過去問(法令共通)
消防の用に供する機械器具等の検定について消防法令上、正しいものは次のうちどれか。(甲2奈良)
消防の用に供する機械器具等の検定に関する次の記述のうち消防法令上、正しいものの組合せはどれか。(乙4奈良)
ア 検定対象機械器具等が型式承認を受けたものであり、かつ型式適合検定に合格したものである旨の表示が付されているものでなければ販売の目的で陳列してはならない。
イ 検定対象機械器具等は型式承認を受けたものであり、かつ型式適合検定に合格したものである旨の表示が付されているものでなければ販売してはならない。
ウ 検定対象機械器具等のうち消防の用に供する機械器具または設備は型式承認を受けたものであり、かつ型式適合検定に合格したものである旨の表示が付されているものでなければ、その設置の請負に係る工事に使用してはならない。


消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストであり、ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、随時追記して解説を更新していきます。
その他、質問など御座いましたらボちゃんねる(掲示板)へ投稿、もしくはLINEオープンチャット「消防設備士Web勉強会」上でご連絡下さいませ。
まとめ
- 検定とは消防の用に供する機械器具等のうち、一定の形状・構造・材質・成分および性能を有しなければ火災の予防上危険である検定対象機械器具等について、あらかじめ検査をするものであった。
- 型式承認は、日本消防検定協会(または総務大臣の許可を受けた検定機関)による型式試験の結果が「良」であった検定対象機械器具等についてメーカーが総務大臣(総務省消防庁)宛に型式承認を申請して型式番号を付与してもらうものであった。
- 型式適合検定は総務大臣による型式承認の後、日本消防検定協会(または総務大臣の許可を受けた検定機関)の型式適合検定を受けて合格した検定対象機械器具等にのみ検定合格証が付されるものであった。
予防係員さま
漏電火災警報器の自主表示マーク移行
漏電火災警報器の自主表示マーク移行が令和9年に期限を迎えるにあたって、漏電火災警報器の旧マーク(検定マーク)と新マーク(自主表示マーク)が書かれているところの写真って持ってらっしゃいませんか?
機器のここを見たら分かるってのを周知したくて探していますm(__)m
あったらで問題ありません。
消防法の改正により平成26年4月1日より漏電火災警報器は「検定」→「自主表示」へ移行しました。