【消火器の規格】消火器の加圧方式2つ|消防設備士乙種6類【過去問】
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ブログ著者の紹介
管理人は消防法に基づく消防設備士および危険物取扱者の免状を共に全類取得している為、消火器および消火薬剤の規格も速水もこみちのオリーブオイル料理くらいマスターしています。
消火器の加圧方式2つ
「消火器は消火薬剤を噴射するものである」というのが一般的な認識だと思いますが、その噴射する力(圧力)をどの様に得ているのかで消火器の規格では “ 加圧(かあつ)式 ”と“ 蓄圧(ちくあつ)式 ”の二つの方式に大きく分けて以下の通り規定されています。
【第1条の2 】
十一「加圧式の消火器」加圧用ガス容器の作動、化学反応又は手動ポンプの操作により生ずる圧力により消火剤を放射するもの。十二「蓄圧式の消火器」消火器の本体容器内の圧縮された空気、窒素ガス等の圧力又は消火剤自体の圧力により消火剤を放射するもの。
消火薬剤が入っている容器(本体容器)に通常は特に圧力がかかっておらず、使用時にのみ本体容器に圧力を加えて噴射するのが加圧式です。
一方、通常時から常に本体容器に圧力が蓄えられており使用時に、その圧力が放出される力で放射するのが蓄圧式です。
加圧式の消火器
加圧式の加圧方法としては手動ポンプによる手動ポンプ式水消火器、薬剤の化学反応による化学泡消火器および加圧用ガス容器(ボンベ)の作動による加圧式粉末ABC消火器があります。
化学泡消火器は化学反応によって生じた炭酸ガスによって薬剤放出する消火器であり、加圧式に分類されます!
蓄圧式の消火器
蓄圧式には窒素ガス等を蓄えている蓄圧式粉末ABC消火器や、消火剤自体が圧力源になっている二酸化炭素消火器等があります。
それぞれの方式を身近な物(※個人差あり)で例えたものを以下に記述します。
- 手動ポンプ式:水鉄砲
- 化学反応式:メントスコーラ
- 加圧ガス方式:プラモデル用エアブラシ(ガス缶使用)
- 蓄圧式:一般的なスプレー缶(カラーや殺虫剤等)
※これらの例は “方式の例え” であり、消火はできません。
加圧ガス方式の消火器は現在、新しく設置されることは殆どありません。
(※破裂事故防止や技術の向上等で蓄圧式が推奨されている)
加圧式消火器の破裂死亡事故
劣化した加圧式消火器は、本体容器がボンベの圧力に耐えきれず破裂する危険があります。
化学泡消火器は「反応式」
化学泡消火器は、使用時に「本体を転倒させて、外筒のA剤と内筒のB剤を混合させる化学反応」により発生する二酸化炭素ガスによって消火薬剤を放出します。
【過去問】化学泡消火器|消防設備士乙種6類【消火器の構造・機能】
消防設備士試験の過去問(消火器と消火薬剤の規格)
消火器の加圧方式の説明として、誤っているものは次のうちのどれか。(乙6奈良)
化学反応の圧力によって放射する消火器は「反応式」に属します。
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストであり、ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、随時追記して解説を更新していきます。
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まとめ
- 消火薬剤が入っている容器(本体容器)に通常は特に圧力がかかっておらず、使用時にのみ本体容器に圧力を加えて噴射するのが加圧式であった。
- 通常時から常に本体容器に圧力が蓄えられており使用時に、その圧力が放出される力で放射するのが蓄圧式であった。
- 劣化した加圧式消火器は、本体容器がボンベの圧力に耐えきれず破裂する危険があった。
㈱石井マーク
@ishiimark_sign
初期消火の重要な役割を担う消火器は、蓄圧式であれ加圧式であれ「圧力容器」である事に変わりなく、いずれも適切な保管や正しい取り扱いは欠かせません。
しかし古く劣化した製品では旧来の加圧式消火器には特有の危険があり、過去に死亡事故も発生しています。
今一度お手持ちの消火器のご確認を。
参考㈱石井マーク(@ishiimark_sign)さんTwitter