消防人の矜持(きょうじ)とは
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- 防火管理者
ここで消防設備士が抱くべき「消防人の矜持」とは何なのか、および「消防人の矜持」を抱くべき理由について書いていきます。
では早速、消防人の矜持について解説していきます。
目次
1⃣ 誇りやプライド
大阪市平野消防署の男子トイレ小便器前に掲げてあった “消防人としての矜持の保持” には、以下の通り記されていました。
消防人としての誇りやプライドを持ち、職場の内外を問わず、どのような場面でも消防人としての使命をわきまえ、決意や覚悟を保持すること。
わざわざ矜持(きょうじ)という単語を使ったにもかかわらず、その直後に誇りやプライドと言い換えられた結果ザラメを綿菓子にした位ふんわり仕上げな主張と化しているので、しっかり意味を固めていきましょう。
矜持とプライドの違い
上述した通り、矜持は「いい意味でのプライド」の意味があります。
そのプライドについてドラゴンボールのベジータを例に説明してみます。
ドラゴンボールのベジータはサイヤ人ゆえにプライドが高いと作中でいわれております。
そんなベジータは自分がサイヤ人であることに誇りを持つばかりでなく、サイヤ人だからと周囲に実力を不必要に誇示したり、その力を過信してボコボコにされたりと誇りがマイナスな方向にも作用しちゃっている格好になっています。
このベジータは矜持あるサイヤ人ではなく、プライドが高いサイヤ人と言えるでしょう。
サイヤ人を消防人に置き換えてみましょう。
消防人だからといって自身が従事する業務についてイキり散らかすのではなく、ただ「これだけは譲れない」といった熱い想いを自分の中だけで抱いていればいいのです。
せめて「オレの部署が花形や!」って主張するなら、その根拠をセットで周囲が納得できる形にして述べないと。
鈴与㈱やったら‥事業収益の源泉だから、コンテナターミナル部が花形。
スラムダンクやったら‥翔陽のセンターが、花形‥。
自律心と矜持
大阪市平野消防署の男子トイレ小便器前に掲げてあった “自律心と人権感覚の堅持” には以下の通り記されていました。
自分自身の感情や欲望をコントロールし、自らの意思で正しい行動をとる。
この “自分自身の感情や欲望をコントロールし‥” の部分は、矜持ある消防人として欠かせない点でしょう。
なぜなら、この自分を律する心によってプライドから「いい意味でのプライド(≒矜持)」のみが抽出されるからです。
もし自律心を堅持しなければ‥己をイタズラに誇示するイキりベジータになったり、偉そうな人に媚びて弱そうな人を見下すインチキおじさん登場しちゃうでしょう。
次に実際たくさん蔓延っている矜持なし付和雷同フワライド人間マンが周囲に流されず、消防人の矜持を貫く方法を紹介します。
周囲に流されない方法
易きに流れない、周囲に流されない人(≒自律心があって矜持ある人)となるには、確固たる自信の礎となる「知」を得る方法があります。
そういった確固たる自信の礎となる「知」のアップデートを終了させてしまった人ほどネガキャンで無理やり上げた自己評価のつじつま合わせをする為、偉い人に媚びたり誰かを見下して何とか自己解決しようとする悲しきモンスター化が進んでいます。
その為の確固たる自信の礎を形成する為、消防設備士も「知」を追うのです。
こうして真のプライド(≒矜持ある消防設備士)を保持できれば、クライアントの「かけがえのない大切な友人」として信頼できるアドバイザーのポジションを獲得できるでしょう。
『ウェブスター英語辞典』によれば、一見同じような2つの言葉の定義は次の通りです。
- 顧客:商品やサービスを購入する人
- クライアント:他人の保護下にある人
ハイパワー・マーケティング P.32~33
「我々(消防設備士)の保護下にある人」は1回で最大限の利益を得るためだけに商品やサービスを売る対象ではない為、取引時に必要とされる結果まで(クライアント自身が言語化できていなかったとしても)導きます。
つまりクライアントは生涯、信頼できるアドバイザーである我々(消防設備士)の保護下にある存在となります。
この “信頼できるアドバイザー” ポジションを確立する為に「知」は欠かせない、つまり消防人の矜持があるのもだけが “クライアント” を相手に商売ができるのです。
では次に、我々消防人に課せられた使命について言及していきます。
2⃣ 使命
大阪市平野消防署の男子トイレ小便器前には “消防の使命と役割” について以下の通り掲げられていました。
消防の使命と役割は「災害の防ぎょ、人命・財産の保護」である。
消防設備士は消防人ですから、もちろん上述されている通り使命と役目があります。
僕は産業人たる本分に徹し、社会生活の改善と向上をはかり、世界文化の発展に寄与せんことを期す‥
ビジョンとともに働くということ P.140
この「社会生活の改善と向上をはかる」部分は消防人全員に共通することですが、消防設備士については “産業人” としてのアプローチもできるという武器があります。
最後に、この消防設備士にだけ許された “消防人” と “産業人” の2使命を持って、この消防業界という山を登る上での決意や覚悟を述べていきます。
3⃣ 決意や覚悟
大阪市平野消防署の男子トイレ小便器前に掲げてあった “消防人としての矜持の保持” には以下の通り記されていました。
消防人としての誇りやプライドを持ち、職場の内外を問わず、どのような場面でも消防人としての使命をわきまえ、決意や覚悟を保持すること。
上述した2使命を抱いた上で、これから「消防人の協同」を実現する決意と覚悟を持って仕事に取り組んでいきます。
私には夢がある。それは、いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の息子たちとかつての奴隷所有者の息子たちが、兄弟として同じテーブルにつくという夢である。
米国の歴史と民主主義の基本文書「私には夢がある」(1963年)
キング牧師の言葉を引用し、2使命を抱いて「消防人の協同」を実現したい消防設備士(である私)の夢を語ると以下の通りになります。
この夢を実現する為にも消防設備士が自律心を持って、確固たる自信の礎となる「知」のアップデートをし続ける決意と覚悟が必要なのです。
終わりに
あなたは周囲に同調して頑張っている者の陰口を言ったり、自分にもサボることを許していませんか?
あなたは専門性を磨き、確固たる自信に基づいてクライアントの役に立てていますか?
あなたには、消防人の矜持がありますか?
現場からは以上です!
まとめ
- 矜持とは「いい意味でのプライド」であり、消防人は矜持を保持すべきであると大阪市平野消防署の男子トイレ小便器前に貼り紙が掲げてあった。
- 真のプライド(≒矜持ある消防設備士)を保持できれば、クライアントの「かけがえのない大切な友人」として信頼できるアドバイザーのポジションを獲得できた。
- 消防設備士だけが産業人に許された社会への価値出しゲームを存分に楽しんでいいと許可されており、 “消防人” と “産業人” の2使命を持って「消防人の協同」を実現する「消防人の矜持がある者」にのみ、この「生の実感」が与えられた。