【消火器の規格】蓄圧式消火器の気密試験について【過去問】

蓄圧式の消火器って容器パンパンにガス入ってるけど、あれ抜けたりせぇへんの!?
消火器の規格で『ガス漏れしていない、ヨシ!』と確認する気密試験ってのをクリアしなければならないルールになってますので、そう簡単には加圧ガスが漏れることはありませんよ。

 

ブログ著者の紹介

管理人は消防法に基づく消防設備士および危険物取扱者の免状を共に全類取得している為、消火器および消火薬剤の規格もロック・リーの表蓮華くらいマスターしています。

蓄圧式消火器の気密試験

製造された蓄圧式消火器は、以下の気密試験をクリアしなければなりません。

【第12条の2(本体容器の耐圧)】

蓄圧式の消火器は、消火剤を充塡した状態で、使用温度範囲の上限の温度に24時間放置してから、下限の 温度に24時間放置することを、3回繰り返した後に温度20℃の空気中に24時間放置した場合において、圧縮ガス及び消火剤が漏れを生じないものでなければならない。

参考消火器の技術上の規格を定める省令

蓄圧式ということは‥化学泡ではありませんね!
使用温度範囲は0℃〜40℃と ❝消火器の放射性能と使用温度範囲❞ の項でありましたが、実際の製品には下限の温度がマイナス30℃等の消火器もあるんですよ。
もし下限の温度を例えばマイナス30℃にしたい場合、一体どうやって消火器の気密試験をすれば‥。
月曜日の9時から火曜日の9時まで40℃に放置し取り出したらすぐ下限温度としたいマイナス30℃に水曜日の9時まで放置する気密試験をすればOKってルールです。

蓄圧式消火器の気密試験サイクル

step1消火器の使用温度範囲の上限の温度で24時間放置

 

step2消火器の使用温度範囲の下限の温度で24時間放置

これを3回繰り返す(計6日間)

step3温度20℃の空気中で24時間放置

最後の常温で1日放置を含むと、合計で蓄圧式消火器の気密試験には7日間を要する計算となる。

[月9 ~上限~ 火9 ~下限~ 水9 ~上限~ 木9 ~下限~ 金9 ~上限~ 土9 ~下限~ 日9 ~20℃~ 月9]と、ちょうど気密試験を完了するには一週間かかります。

消防設備士試験の過去問(消火器と消火薬剤の規格)

Q質問

気密試験に関する下記の文書中の空欄の部分に該当する語句の組合せで、正しいものは次のうちどれか。

蓄圧式消火器は、消火薬剤を充てんした状態で、使用温度範囲の{ア}の温度に{イ}放置してから使用温度範囲の{ウ}の温度に{エ}放置することを{オ}繰り返したのち、温度{カ}の空気中に{キ}放置した場合において、圧縮ガスおよび消火薬剤の漏れを生じないこと。

 
(1) 上限 24時間  下限  24時間 3回 20℃  24時間
(2) 上限 12時間  下限  12時間 4回 30℃  12時間
(3) 下限  24時間 上限  24時間 5回 20℃  24時間
(4)  下限  12時間 上限  12時間 6回 30℃  12時間

A回答

例えば放置時間を12時間の設定にすると、出社して朝の9時から開始すると、夜の9時に会社に居なければなりません。

そうすると残業したくなくて放置時間短縮するなどの不正を誘発する可能性がある為、12時間は無い(と覚えてもいいですね)。

よって消去法で24時間の二択になる。

まず温度を上げて上限値で放置してから、下限値で放置するので(1)が正解に。

【補足】性能評価は大体、基本温度が20℃で実施されます。

迷わずに回答できましたか?
もし、まだ自信がないのであれば繰り返し「過去問テスト」等を使って類題を解くことをオススメします!

消防設備士「過去問テスト」とは

消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストであり、ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。

参考青木防災㈱【公式】🧯note

\そのまま試験に出ます/

消防設備士「過去問テスト」

※マークシート付き


上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、随時追記して解説を更新していきます。

その他、質問など御座いましたらボちゃんねる(掲示板)へ投稿、もしくはLINEオープンチャット「消防設備士Web勉強会」上でご連絡下さいませ。

弊社HPお問い合わせフォームからの連絡(※質問のみ)ご遠慮下さい。

まとめ

  • 蓄圧式消火器の気密試験は、まず消火剤を充塡した状態で、使用温度範囲の上限の温度に24時間放置した。
  • 次に上限の温度で放置したら、下限の 温度に24時間放置するサイクルを3回繰り返した。
  • 最後に、温度20℃の空気中に24時間放置した。