【点検見積350件の分析結果】防火対象物点検の費用は〇万円が相場

防火対象物点検をするように消防署から指導されているんですけど、だいたい費用の相場って幾ら位なんですか?
結論、防火対象物点検の費用の相場は建物規模によって異なります!
しかし今回、おおよそ防火対象物点検の費用は21,000円(税込)~110,000円(税込)の価格帯が相場であると算出しました。

防火対象物点検の費用には定価がなく、会社によって価格帯が異なります。

そこで、弊社にて過去に防火対象物点検の費用お見積りを作成および防火対象物点検を実施した350件のデータを分析して、おおよその防火対象物点検の費用の相場を算出してみました。

防火対象物点検のデータ350件

弊社の二代目社長が作成した顧客管理&会計システムを兼ね備えたAccessデータベースソフト「ボジョシス」にて、防火対象物点検の見積りのみ以下の通りソートしました。

実際に防火対象物点検を実施したエリア等、細かい情報は “WORKS(作業事例・料金事例)防火対象物点検” のページを参照下さいませ。

上記の通り弊社では「クライアントの皆さまに、より安価でサービスを提供」できるように「デジタル化・システム化(≒DX)」による業務効率化の企業努力をしております。

これから防火対象物点検を発注したい建物オーナー様やテナント利用者様の、ご参考になれば幸いです。

実際に現場にて防火対象物点検を実施している防火対象物点検資格者が、防火対象物点検の費用や相場について解説していきます。

防火対象物点検費用の価格帯3つ

防火対象物点検の実施義務が生じる建物パターンは、以下の3つがあります。

  1. テナント(雑居ビルの管理権原者が分かれているパターン)
  2. 特定一階段等防火対象物(かつ収容人員30名以上のパターン)
  3. 収容人員300人以上の特定防火対象物(不特定多数の人が出入りする大規模建物)

上記3つの、どれに該当した結果、防火対象物点検の実施義務が生じたかによって費用の価格帯は異なります。

特定一階段等防火対象物とは

特定一階段等防火対象物とは「3階以上もしくは地階に特定防火対象物の用途があり、かつ避難経路は屋内階段が1本の建物」のこと。

参考【法令共通】消防用設備点検と点検結果報告の義務【過去問】

特定防火対象物とは‥「不特定多数の人が出入りする用途の建物」のこと。

特定一階段等防火対象物を含む防火対象物点検の実施義務が生じている建物で火災が発生した場合、甚大な被害が出ます。

実際、過去に凄惨な火災被害が出た事例が何件もあった為、現在の防火対象物点検の点検制度があるのです。

①防火対象物点検(テナント)の費用

テナントの防火対象物点検費用は、21,000円~45,000(税込)の価格帯で見積作成および点検を実施していました。

テナントの規模が大きいことや、同時に消防用設備点検や防災管理点検を抱き合わせで実施することによる値引きが含まれるかどうかによって費用感が変動しています。

②防火対象物点検(特定一階段等防火対象物)の費用

特定一階段等防火対象物の防火対象物点検費用は、40,700円~57,200(税込)の価格帯で見積作成および点検を実施していました。

建物規模や、同時に消防用設備点検を抱き合わせで実施することによる値引きが含まれるかどうかによって費用感が変動しています。

【補足】消防署の立入検査

現在、大阪市内では特に「特定一階段等防火対象物」に対して、消防署の立入検査が重点的に実施されています。

立入検査結果通知書

令和3年12月17日に発生した北区ビル火災の教訓を踏まえ、同様の特定一階段等防火対象物における火災被害の軽減を目的として、大阪市消防局が全国に先駆けて新しく「避難対策強化事業」として特定一階段等防火対象物の立入検査を実施しています。

消防署の立入検査後に届いた立入検査結果通知書に不備事項があった場合、弊社までお問い合わせ下さいませ。

③防火対象物点検(収容人員300人以上)の費用

収容人員300人以上の大規模建物における防火対象物点検費用は、35,200円~165,000(税込)の価格帯で見積作成および点検を実施していました。

建物規模や、同時に消防用設備点検や定期報告(12条点検)を抱き合わせで実施することによる値引きが含まれるかどうかによって費用感が変動しています。

防火対象物点検の費用を1/3に削減する方法

防火対象物点検の実施・報告義務は原則、年に1回です。

しかし「特例要件に適合すると認められた防火対象物」については3年に1回防火対象物点検の実施・報告義務が生じる周期を延長できます。

弊社の様な特例認定の申請まで手掛ける防火対象物点検の業者に依頼すれば、防火対象物点検の費用を1/3つまり半額以下(≒66%以上カット)することができます。

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※お見積り無料です

防火対象物点検の費用は誰が負担する?

防火対象物点検の費用は、建物オーナーが負担する場合が多いです。

ただし、店子で入った用途が特定防火対象物であった為に防火対象物点検の実施義務が後から生じた場合は、店子側が点検費用を負担する場合もあります。

店子(たなこ)とは

店子(たなこ)とは‥借家人、家を借りている人。テナント。

防火対象物点検の費用を建物オーナーが負担するのか、それともテナント利用者が負担するか等、誰が防火対象物点検の費用を負担するのかは明確な決まりはありません。

賃貸借契約書に規定が記されている場合もあります。

建物オーナーとテナント間で協議した上で防火対象物点検の費用を誰が負担するかを決めましょう。

まとめ

  • 過去に防火対象物点検の費用お見積りを作成および防火対象物点検を実施した350件のデータを分析して、おおよその防火対象物点検の費用の相場を算出した。
  • テナントの防火対象物点検費用は、21,000円~45,000(税込)、特定一階段等防火対象物の防火対象物点検費用は、40,700円~57,200(税込)、収容人員300人以上の大規模建物における防火対象物点検費用は、35,200円~165,000(税込)の価格帯で見積作成および点検を実施していた。
  • 「特例要件に適合すると認められた防火対象物」については3年に1回防火対象物点検の実施・報告義務が生じる周期を延長し、防火対象物点検の費用を1/3つまり半額以下(≒66%以上カット)することができた。